パーツ概念解説

DDR5 と DDR4 の違い|2026年に DDR4 を選ぶ余地はあるか

DDR5 と DDR4 の帯域・レイテンシ・価格・対応 CPU 世代を 2026 年時点で比較。新規組みは DDR5 一択である理由と、DDR4 が残るレアケースを業務 + 副業視点で整理。

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メモリ規格は DDR5 / DDR4 が併存する移行期 に入っています。2026 年時点で 新規組みなら DDR5 一択ですが、特定のケースでは DDR4 もまだ生き残ります。本記事では両規格の違いを整理し、判断軸を提示します。

この記事の要点

  • 帯域:DDR5 は DDR4 の約 2 倍(DDR5-5600 vs DDR4-3200)
  • レイテンシ:DDR5 はやや高め(CL40 vs CL16)
  • 体感差:業務で 5〜10% 高速化、ゲームで 0〜5% 高速化
  • 価格:32GB セットで DDR5 約 18,000 円 / DDR4 約 12,000 円
  • 新規組み:DDR5 一択
  • DDR4 が残るのは 既存 AM4 / LGA1200 マザボの延命 のみ

1. DDR5 と DDR4 の主要スペック比較

DDR5 vs DDR4 主要スペック(2026年時点)
評価項目
DDR5 推奨
DDR4
登場年 2021 2014
標準速度 4800〜6400 MT/s 2400〜3200 MT/s
OC 速度 7000〜8000 MT/s 4000〜4400 MT/s
電圧 1.1V 1.2V
1 モジュール最大容量 64GB 32GB
デュアルチャネル / モジュール ○(モジュール内) × マザボ依存
対応 CPU AMD AM5・Intel 12世代以降 AMD AM4・Intel 11世代以前
32GB セット価格 約 18,000 円 約 12,000 円
新規組み推奨 ◎ 一択 △ 既存マザボ延命のみ
2026 年現在、新規組みは DDR5 一択。価格差 6,000 円で将来性が大きく変わる。

2. 帯域の違い

DDR5 の帯域優位

DDR5 は モジュール内で 32bit × 2 ch のサブチャネル分割。これにより同時並行処理が DDR4 より高速。

  • DDR4-3200:理論帯域 25.6 GB/s
  • DDR5-5600:理論帯域 44.8 GB/s約 1.75 倍
  • DDR5-6400:理論帯域 51.2 GB/s約 2 倍

用途別の体感差

用途DDR4 → DDR5 体感
Office・Teams0〜2%(差なし)
ブラウジング0〜3%
ゲーム(FullHD)0〜5%
ゲーム(4K)0〜2%
動画編集5〜10%
生成AI5〜10%
Docker・仮想環境5〜8%
マルチタスク(Office + Teams + Chrome 多重起動)5〜10%

業務 + 副業利用なら 5〜10% 高速化 が体感できる。

3. レイテンシの罠

CL(CAS Latency)の数値

  • DDR4-3200 CL16
  • DDR5-5600 CL40

数値だけ見ると DDR5 のほうが遅い ように見えるが、動作周波数が違う ので、実時間(ナノ秒)で比較すべき。

実時間レイテンシ

レイテンシ(ns)= CL × 2000 / 速度(MT/s)
  • DDR4-3200 CL16:16 × 2000 / 3200 = 10 ns
  • DDR5-5600 CL40:40 × 2000 / 5600 = 14.3 ns

DDR5 のほうが 若干レイテンシは大きい

実用上の影響

  • 単一スレッドのゲーム:DDR4 が若干有利(差は微小)
  • マルチスレッド業務:DDR5 が圧勝
  • 総合的には DDR5 が優位

4. 価格の違い

2026 年時点の価格動向

容量DDR5-5600(円)DDR4-3200(円)価格差
16GB(8×2)約 9,000約 6,000+3,000
32GB(16×2)★標準約 18,000約 12,000+6,000
64GB(32×2)約 35,000約 28,000+7,000
128GB(32×4)約 70,000約 55,000+15,000

価格差は縮小中

DDR5 登場直後(2022 年)は DDR4 の 2 倍以上 だったが、2026 年現在は +50〜70% 程度まで縮小。もう少しで価格逆転 の見込み。

5. 対応 CPU 世代の確認

DDR5 対応 CPU

メーカー世代
AMDRyzen 7000 / 9000(AM5 ソケット
Intel12 世代以降(LGA1700)+ Core Ultra(LGA1851

DDR4 対応 CPU

メーカー世代
AMDRyzen 5000 以前(AM4 ソケット
Intel11 世代以前(LGA1200

Intel 12〜14 世代の特殊事情

LGA1700 マザボは DDR4 / DDR5 のどちらか(マザボ仕様で決まる)。

  • B760 DDR5 版:DDR5 のみ対応
  • B760 DDR4 版:DDR4 のみ対応

「DDR4 マザボ + 12〜14 世代 CPU + DDR4 メモリ」の 延命構成 が DDR4 の最後の砦。

6. 新規組みは DDR5 一択である理由

① プラットフォーム寿命

  • AM5 は 2027 年まで対応予定(5 年スパン)
  • LGA1700 は 14 世代で打ち止め(型落ち)
  • 将来の CPU 換装を視野なら DDR5 + AM5

② 帯域の伸びしろ

  • DDR5:6400→8000 MT/s への伸びしろ
  • DDR4:3200→4400 で頭打ち

③ 容量の上限

  • DDR5:1 モジュール 64GB → 4 枚で 256GB
  • DDR4:1 モジュール 32GB → 4 枚で 128GB

業務 + 副業(特に生成AI)なら 大容量メモリ が必要に。

④ 価格差は将来回収可能

  • 初期 +6,000 円の差
  • 5 年後の マザボ + メモリ流用 で回収

7. DDR4 を選ぶ余地が残るケース

① 既存 AM4 マザボの延命

  • Ryzen 5000 系で組んだ AM4 PC を延命
  • メモリだけ追加 → DDR4 一択

② 既存 LGA1200 マザボの延命

  • 10〜11 世代 Intel PC を延命

③ 超エントリー予算(10 万円以下)

  • DDR4 + Ryzen 5000 + 中古マザボ → 新品で組むより 3〜5 万円安い
  • ただし将来性は完全になし

いずれも 既存資産活用 or 短期使用 が前提。新規長期利用なら DDR5。

8. 「DDR4 で組んだら後悔する」3 つのケース

❌ ケース 1:5 年以上使う予定

  • AM4 / LGA1200 は新 CPU 出ない
  • 5 年後の換装で マザボ + CPU + メモリ全交換

❌ ケース 2:業務 + 生成AI 利用

  • DDR4 帯域不足で 5〜10% 性能ダウン
  • 64GB が DDR4 の上限に近く、拡張余地少ない

❌ ケース 3:価格差 6,000 円をケチりたい

  • 5 年スパンの長期コストで考えると DDR5 のほうが TBO 最小
  • 安物買いの銭失い

9. 既存 DDR4 PC のアップグレード判断

状況別の選択肢

状況 1:Ryzen 5 5600 + 16GB DDR4

  • メモリ追加で延命(16GB → 32GB)→ DDR4 で OK
  • 2 年スパンならコスパ◎

状況 2:Ryzen 7 5800X + 32GB DDR4

  • CPU 交換で延命(5800X → 5700X3D)→ DDR4 維持
  • ゲーム特化なら 3D V-Cache の恩恵大

状況 3:Ryzen 9 5900X + 32GB DDR4 で副業強化したい

  • AM5 + DDR5 で全交換 が現実的
  • マザボ・CPU・メモリ全交換で 12〜18 万円
  • 旧 PC は売却 or サブ機化

10. よくある質問

Q1. DDR5 マザボに DDR4 メモリは挿せる?

A. 挿せない。物理的な切り欠き位置が違う。完全に別規格

Q2. DDR5-5600 と DDR5-6000 で迷う

A. AM5 なら 5600 推奨(CPU の標準サポート)。LGA1700 / 1851 上位なら 6000 が安定。価格差わずかなら 5600 で OK。

Q3. DDR4 メモリは将来どんどん値上がりする?

A. 生産縮小に伴い徐々に値上がり。在庫減で 2027 年以降は入手困難 な可能性。今のうちに入手するか、DDR5 に移行。

Q4. ECC DDR5 と通常 DDR5 の違いは?

A. ECC(誤り訂正)は サーバ向け。デスクトップ業務利用は通常 DDR5 で十分。価格差大きい。

Q5. DDR5 で初期不良は出やすい?

A. 登場初期(2022 年)はあったが、2026 年現在は安定QVL 掲載品を選べば問題ない。

まとめ:DDR5 / DDR4 選びの判断軸

状況推奨
新規組み・業務メイン・5 年以上利用DDR5 一択
既存 AM4 / LGA1200 マザボの延命DDR4
超エントリー予算(10 万円以下)DDR4 + 中古マザボ
ハイエンド・OC 派DDR5-6000 以上
  • 新規組みは DDR5(価格差 6,000 円・将来性◎)
  • ✅ DDR4 は 既存資産延命 のみ
  • ⚠️ DDR4 は 2027 年以降に入手困難 リスクあり

メモリ選びの基本は「メモリ(RAM)の選び方」 を参照。

CPU との組み合わせは「CPU の選び方 完全ガイド」 を参照してください。